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評価:
クロード・ムリエラス
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<<評価:★★★★>>
タイトルの優雅さがなんとも好き。原題も多分そうなのかな、フランス語は翻訳ツールに掛かり難いので本当だか分かりませんが。かと云って幻想的な話ではありませんよ。
フランスの農村に暮らす三世代一家。情緒不安定な長男ジュリアンの日課は、友だちの牛ジュリアンヌと、目下キスの練習。ほかにジュリアンがしていることと云えば、イタズラぐらいだろ。別に良いやつじゃないよ、良く云えばおおらかな性格。
このままだと逮捕か施設だ、と父親は警官からこっぴどく怒られる、家族からは施設なんて嫌!の板挟み。そんな中、また先生の鳥を逃がす。その時の、ジュリアンの爽快な顔!「また先生のとこの鳥を逃がしたのよ」とプリプリしてお母さんが怒れば、「外に鳥かご出してるのが悪いわよ」の誰かの返し、まぁそうだな。
そんな家族の自然な会話がぽんぽん生まれて、ジュリアンが誕生日の時には歌の合唱。そしてバイクのプレゼント。
おいおい、こんなめちゃめちゃなヤツに運転させて良いのか、この家族おかしいよ。ビーン!と単車のあの音を鳴らせて、走り回るジュリアンはそんなことお構いなし。
最後にお兄ちゃんが云う一言が、何も解決してないのにまあるく話をまとめて、おしまい。
そう云えば、幻想的なシーンがひとつだけあったな。でっかいイタズラをしでかしてバイクで牧場に帰ってきたところ。霧深い中に浮かぶ木々のシルエット、フランスののどかな景色をたっぷりとどうぞ。
